特殊塗りつぶし機能を有効にするかどうかを取得または設定します。
[Visual Basic]
Public Property CustomBrushEnabled As Boolean
[C#]
public bool CustomBrushEnabled {get; set;}

プロパティ値

True: 特殊塗りつぶし機能を有効にする
False: 特殊塗りつぶし機能を無効にする
規定値は False です。

解説

Fill プロパティと当プロパティを True にすることにより、特殊塗りつぶし機能が有効になります。
当プロパティを True に設定することにより、特殊塗りつぶし機能は、描画時だけでなくアノテーションファイルの保存・読込にも有効となります。
当プロパティを True に設定して描画・読み込みしたオブジェクトでも、描画・読込後に False に設定すると、BackColor プロパティ値による単色の塗りつぶしパターンで表示されます。
(その後再び True に設定すると、特殊塗りつぶし表示は有効となります。)
当プロパティを False に設定して描画・読み込みした場合でも、対応オブジェクトを単独選択すれば、当プロパティと DialogCustomBrushVisible プロパティを True に設定して表示したプロパティダイアログや関連プロパティのコーディングにより塗りつぶし情報を特殊塗りつぶしに変更することが可能です。
※特殊塗りつぶしと単色の塗りつぶしを混在させたい場合は、当プロパティを True に設定し、単色の塗りつぶしも BrushKind プロパティで設定して描画・編集してください。

特殊塗りつぶし機能の仕様は以下のとおりです。

■ 特殊パターンの塗りつぶしに対応可能なオブジェクトは、Fill プロパティが有効となる Rectangle, RoundRectangle, Ellipse, Text, Stamp, Polygon, Pen(ClosePenLine = True 時)の各オブジェクトです。
■ 塗りつぶしのパターンは、 BrushKind プロパティで設定したブラシと各ブラシに必要なプロパティの設定内容により決定されます。
◆ 単色で塗りつぶす System.Drawing.SolidBrush 型の「SolidBrush」(従来の塗りつぶし)
  設定が必要なそのほかのプロパティ:BackColor
◆ ハッチパターンで塗りつぶす System.Drawing.Drawing2D.HatchBrush 型の「HatchBrush」
  設定が必要なそのほかのプロパティ:HatchStyle, CustomBrushColor1, CustomBrushColor2
◆ 2色のグラデーションで塗りつぶす System.Drawing.Drawing2D.LinearGradientBrush 型の「LinearGradientBrush」
  設定が必要なそのほかのプロパティ:CustomBrushColor1, CustomBrushColor2, LinearGradientMode
◆ イメージで塗りつぶす System.Drawing.TextureBrush 型の「TextureBrush」
  設定が必要なそのほかのプロパティ:CustomBrushImageFileName
※ 各設定値が正しくない場合は、エラーにはならず、System.Drawing.SolidBrush と BackColor プロパティ値を使用した単色の塗りつぶしとなります。
■ HatchBrush のハッチパターンの線の太さ・間隔・角度や模様などの個別の各要素の設定はできません。(System.Drawing.Drawing2D.HatchStyle 列挙体の既定のパターンのみとなります。)
また、ImageKit コントロールの表示スケールを変更したりハッチパターンで塗りつぶされたオブジェクトを移動・回転・サイズ変更しても、ハッチパターンの大きさ(線などの間隔)や角度、ImageKit コントロールに対する位置は変更されません。
《 描画例 》
設定値 描画例:水平時/回転時
BrushKind = KindOfBrush.HatchBrush
HatchStyle = HatchStyle.Cross
CustomBrushColor1 = Color.Red
CustomBrushColor2 = Color.Transparent
※回転してもハッチパターンの角度は変わりません

※オブジェクトのサイズ・位置が異なっても
ハッチパターンの大きさや間隔・
ImageKit コントロール上の位置は変わりません

■ LinearGradientBrush の塗りつぶしは常に各オブジェクト毎の表示範囲に合わせた2色のグラデーション表示となり、ImageKit コントロールの表示スケールやオブジェクトのサイズ・位置に対応して表示も変化します。
オブジェクトを回転した場合、Polygon, Pen オブジェクトの場合は回転してもグラデーションの方向は変更されず、それ以外の対象オブジェクトの場合は回転角度に対応してグラデーションの方向も回転します。
(Polygon, Pen オブジェクトは構成する各点の座標によって描画されており「角度」はもたないため。)
(Polygon, Pen オブジェクトの場合のみ、移動・回転・サイズ変更の処理中のみ CustomBrushColor1 プロパティ値の単色での塗りつぶし表示となります。)
《 描画例 》
設定値 描画例:水平時/回転時
BrushKind = KindOfBrush.LinearGradientBrush
CustomBrushColor1 = Color.Red
CustomBrushColor2 = Color.Blue
LinearGradientMode = LinearGradientMode.Horizontal
※回転角度に合わせグラデーションの角度も変わります

※オブジェクトのサイズ・位置に合わせ
グラデーションの描画範囲も変更します

※Polygon, Pen の場合、回転しても
グラデーションの角度は変わりません

■ TextureBrush の背景イメージは、常にオブジェクトの左上を基準として CustomBrushImageFileName プロパティに設定されたイメージが Tile 状に表示されるもので、ImageKit コントロールの表示スケールやオブジェクトの位置・サイズに対応して表示も変化します。
オブジェクトを回転した場合は、Polygon, Pen オブジェクトの場合は回転しても背景イメージの角度は変更されず、それ以外の対象オブジェクトの場合は回転角度に対応して背景イメージも回転します。
(Polygon, Pen オブジェクトは構成する各点の座標によって描画されており「角度」はもたないため。)
(Polygon, Pen オブジェクトの場合、移動・回転・サイズ変更の処理中のみ、メモリ消費防止のため、単色での塗りつぶし表示となります。)
《 描画例 》
設定値 描画例:水平時/回転時
BrushKind = KindOfBrush.TextureBrush
CustomBrushImageFileName = "arrow1.png"

           arrow1.png
※回転角度に合わせ背景画像の角度も変わります

※オブジェクトのサイズが異なっても
背景画像の大きさは変わりません
※背景イメージの表示位置はオブジェクトの
位置に合わせて変更されます

※Polygon, Pen の場合、回転しても
背景画像の角度は変わりません

参照

ImageKit.Edit メンバ | Newtone.ImageKit.Win.ImageKit